メルマガバックナンバー@エンパシーデザイン・ラボ通信(2014年9月4日)より
文/インタビュー:エンパシーライティング・コーチ 平出ももこ
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《今週のエンパシーヒーロー》 小寺 祐輔 さん
岡山の学校法人朝日学園 朝日塾小学校教諭
全校でエンパシーライティングを活用し、ファミリーマート主催の『ありがとうの手紙コンテスト』学校賞受賞。
ご自身も、常に学び進化し続ける、伸びゆく大樹のような先生です。
小寺先生の取り組みにご興味のある方は、ブログをご覧ください。
http://meganenokagayaki.hatenablog.com/
この記事の目次
◆実は、私自身、小中高と作文は苦手でした
……
ももこ
先日は KNOWS 教育研究会※ の
全国大会での発表、素晴らしかったです!
※KNOWS教育研究会
『新しい学び方を、21世紀を生きる子供たちへ、
学校、家庭、社会が協働して、子供たちの未来に橋をかける』を
目指して活動するNPO法人。
http://knowslearning.org/
……
小寺先生
ありがとうございます。
約70名の全国から集まった先生と、
教育に関心の高い方の前で、
エンパシーライティングを使った
卒業文集作りをテーマに
実践報告をさせていただきました。
……
ももこ
エンパシーチャートを描く前段階の、
夢を 100 個書きだして、
宝地図をつくる授業など、
私自身も本当に勉強になりました。
……
小寺先生
数か月かけての大プロジェクトですが、
みんなで本当に楽しく取り組みました。
……
ももこ
その結晶が『夢』というタイトルの
卒業文集なんですね。
ずっしりと読み応えがあって、
本当に感動しました。
小寺先生は、エンパシーライティングを学んだ
きっかけは、なんだったんですか?
……
小寺先生
実は、私は学生時代、
国語が大キライだったんです。
文章を書くのも、もちろん苦手…。
エンパシーライティングを知るまでは、
いつもなんとなく、
これでいいのかな?という
気持ちで文章を書いてました。
一昨年、中野巧さんが、うちの小学校で、
課外授業をなさったことをきっかけに、
その翌年、自分でも
『エンパシーライティング・マスター講座』を受講して、
本当に文章を書くのが楽になったんです。
最初に、文章の目的を明確にするので
書きやすいし、伝えたい読み手を
一人に絞って書くことで、
気持ちの入り方が変わりました。
自分の文章に自信が持てるようになりました。
◆エンパシーライティングの授業中は、手が止まっている子が少ない
……
ももこ
子供たちの反応はどんな感じですか?
……
小寺先生
文章を作っているとは思ってないですね^^
見ていると、楽しそうに
絵を描いてる感じです。
子供たちは、
伏せんをペタペタ貼るのも好きだし、
授業中、手が止まっている子は
少ないですよ。
読み手のポジティブ、ネガティブのところを、
セリフで書くじゃないですか。
これが大きいと思います。
子供たちにとっては、
お話をつくるみたいなものですから。
……
ももこ
よくわかります!
セリフのところは、
イメージする力が必要ですから、
大人よりも子供たちのほうが上手に、
エンパシーライティングの世界に
すっと入れるのかもしれませんね。
◆ふだん見えない、子供の姿が見える
……
小寺先生
思いやりを持ちなさいと、
学校現場ではよく言われます。
私たちは、何気なくそれをやっていますが
コミュニケーションは、常に実践で、
なかなか練習ってできないですよね。
エンパシーライティングは、
思いやりを持つことや、相手に共感する、
とても良い練習になると私は思います。
私自身も、エンパシーチャートの中に
子供たちの普段は、
見えない姿を見ることがあるんです。
普通に書かれた作文を読んだだけでは、
どういう気持ちで、その文章を、
書いたのかまでは、わかりません。
普段、明るい子も、
こんなことで悩んでるんだな、
ネガティブなことを言ったり、
行動したりする子も、
本当はこうしたいんだな。
もうひとつ内側の子供たちの姿が見えるんです。
……
ももこ
きっと、言葉や行動には表せない、
子供たちなりの本音のようなものが、
エンパシーチャートには、
自然に表れるんですね。
もっと、お聞きしたいのですが、最後に、
子供たちにエンパシーライティングを教えるうえで、
何か工夫していることはありますか?
◆授業は一緒に作るライブ
……
小寺先生
まずは、デモンストレーションを
しっかりやって見せます。
私のエンパシーチャートを
みんなで一緒に描いて、体験させてから、
自分のチャートを、描かせるようにしています。
あとは、基本、すべて受け入れています。
「こんなこと書いていい?」と、
思わぬことを言ってきても、
それは書いちゃだめは言いません。
子供たちには
「書いたことは実際に起こるから、
そういうつもりで書いてね」
と教えています。
それを理解した上で出てくることには、
何も言わないです。
私は基本的に、
授業は一緒に作るものと思ってます。
もちろん用意してるものはあります。
でも、ライブと一緒で、
その場で生まれたモノを大切にしたい。
思ってもないがモノ出てきても、
ばっさり切り捨てないで、
それを取り入れていきます。
エンパシーチャートも、その場で、
みんなで一緒にチャートを
作り上げている感じですね。
……
ももこ
聞いてるだけでワクワクしますね!
ぜひ、先生の授業、一度見学させてください!
今日は、ありがとうございました。
★小寺祐輔さんの本日のまとめ★
◆実は、私自身、小中高と作文は苦手でした
そんな経験があるからこそ、熱心に作文の指導に取り組む小寺先生。
エンパシーチャートを見ると、こういうことが書きたいんだなというのが、すぐにわかり、
質問しながら一緒に作業ができるので、作文が苦手な子にも、指導がラクに出来るそうです。
◆エンパシーライティングの授業中は、手が止まっている子が少ない
読み手の立場になって考えるとき、自由な発想や、イメージする力が必要不可欠です。
大人よりも子供たちのほうが上手に、エンパシーライティングの世界にすっと入れるのかもしれませんね。
◆ふだん見えない、子供の姿が見える
エンパシーチャートは6マスを埋めるだけで、相手や自分を一方向からではなく立体的に見る習慣が自然に身につきます。
子供たち自身も、エンパシーライティングから作文の書き方だけでなく多くを学んでいるに違いありません。
◆授業は一緒に作るライブ
小寺先生の考える授業とは、一方通行ではなく、先生と子供たちの信頼と協力のもとに作り上げられていくもの。
そこに、より大きな学びが生まれています。
「基本、すべて受け入れています。」とおっしゃった小寺先生、かっこよかったです^^
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