メルマガバックナンバー＠エンパシーデザイン・ラボ通信（2015年9月3日）より
文／インタビュー：エンパシーライティング・コーチ 平出ももこ
＠＠＠
《今週のエンパシーヒーロー》：須藤祥代さん
前 東京都立葛飾総合高等学校 主任教諭。
今年４月より千代田区立九段中等教育学校主任教諭。
生徒さんや授業について話す須藤先生は、本当にイキイキ楽しそうで、瞳に星が輝いてるのが見えました。
このパワーが学校の中に新しい風を、つぎつぎに吹き込んでいます。
◆３年連続でエンパシー講演会
……
ももこ
須藤先生は、前任校で３年連続、
エンパシーライティングの
開発者の中野巧さんを
講演者として呼んでくださってますよね！
ありがとうございます＾＾
……
須藤先生
中野さんとは４年前に、
ある勉強会でご一緒して、
そのときエンパシーライティングも、
はじめて知りました。
なんか面白そう！と思って、すぐに
エンパシーライティング・ベーシック講座
を受講して、それ以来、
いろいろお世話になってます。
……
ももこ
どうして３年連続、中野さんを、
講演によんでくださることに
なったんですか？
……
須藤先生
私が、今年の３月までいた
総合学科の高校は、
毎年、１年生を対象に、
キャリア教育の一環として、
外部の方に講演をお願いしているんです。
私が、その講演会の担当になった年、
中野さんを推薦したのが最初です。
実は、そのときすでに
エンパシーライティングは、
修学旅行や文化祭の課題研究で、
個別に取り入れてたので、
企画は、すんなり決まりました。
◆「須藤先生、生徒に何を教えたの？」
……
ももこ
あ！その修学旅行の事例は、
書籍『６分間文章術』に載っている、
宮崎県庁に宮崎の魅力アピールの
提案書をだして、
テレビや新聞の取材を受けたお話ですね。
……
須藤先生
そうです！
あのときは県庁の方が、
本当によろこんでくださって、
後日、学校に大きな観葉植物を
プレゼントしてくださったんですよ。
それを見て、
「須藤先生、生徒に何を教えたの？」
「その方法、うちの学年にもやってよ」
と学年主任の先生に言われて、
ひと学年全員に、
エンパシーライティングを
教えたこともありました。
……
ももこ
わーステキなエピソード！
取材されたり、観葉植物を贈られたり、
プロジェクトに関わってらっしゃらない
先生は何があったんだ！？と
びっくりなさったでしょうね。
◆壮観！２３８人で描く『寄り添いマップ』
……
ももこ
講演会の内容は、
毎年どうやって決めてるんですか？
……
須藤先生
中野さんに
「今年の１年生はこうで…」と
現状をお伝えして、
課題にあわせた目的、ゴールを決めて、
いちから内容を作っていただいてました。
……
ももこ
おお！だから毎年、
内容がガラリと変わるんですね。
今年は、２３８人の生徒さんが
一斉に模造紙大の寄り添いマップを描き、
さらにロールプレイング形式の
プレゼンもするなんて、
エキサイティングなワークショップでしたね。
生徒さんもワイワイ楽しそうに見えました！
……
須藤先生
そうですね＾＾
ふだん、はすにかまえて、
なかなか参加しない子も、
今回は、すごく前向きに参加してました。
終了後のアンケートも
「いろんな人と話して、いろんな、価値観がわかってよかった」
「おおぜいの前でプレゼンして、緊張したけど面白かった！」
など、ポジティブな反応が多かったです。
……
ももこ
そのあと、生徒さんたちに
なにか変化はありましたか？
……
須藤先生
全体的に、
グループワークが上手になりました。
先生がいなくても、
役割り分担してワークをすすめて、
自分よがりではなく、
グループ全体をみながら
話せるようになったかんじです。
かなり、チーム作りの
トレーニングになったようです。
他の先生たちからも
やって良かったと、好評でした。
……
ももこ
先生たちにも好評！
うれしいです～！
成果を定着させるためにも
ほかの先生方の理解と応援は
重要と思うので。
◆課題に合わせて「こういうのどうですか？」
……
須藤先生
それは本当にそうですよね。
そんなには意識してませんが…
最初に提案するときから、
押しつけにならないように、
新しいツールがあるから
使ってみようではなく、
「こういうことがしたい」という
課題に合わせて、
「こういうのありますが、どうですか？」
と声かけするようにしてます。
……
ももこ
さすが須藤先生。
エンパシーなアプローチですね！
……
須藤先生
ありがとうございます！
４月に新しい学校に赴任して、
だんだん落ち着いてきたので、
こちらの学校でも、
これまでの経験を生かして、
エンパシーライティングで
プレゼンテーションのトレーニング、
もしくは、
寄り添いマップで
プロジェクト・ベースド・ラーニング※に
チャレンジできたら、
面白いなってイメージしているところです！
……
ももこ
わーっ！楽しそう！
ぜひ、つぎはそのお話しを聞かせてください。
今日は貴重なお話を、ありがとうございました！
※プロジェクト・ベースド・ラーニング。
（『チームで』『何かしらの課題に取り組む』プロジェクトに参加することで、単純に知識を植え付けられるよりも深い理解を促し、記憶に残る学習法）
★須藤祥代さんの本日のまとめ
（まとめと言いながら書ききれなかったことも＾＾）
◆３年連続でエンパシー講演会
１年目は『心動かす文章』を描き、２年目は『夢を叶える法則』を習い、3年目は寄り添いマップで『社員になりきって管理職に福利厚生をプレゼン』！
年々、盛りだくさんになる講演会でした。
◆「須藤先生、生徒に何を教えたの？」
須藤先生曰く
『エンパシーライティングは、付せんを使って、あそび感覚でできるので、生徒の文章苦手というブロックをはずすのにいい。
骨組みがしっかりした文章ができるので、人にも伝えやすい。その「できた！しゃべれた！」が、きっかけになって、生徒の意識が変わるんです』
描く前と、後では生徒さんの表情も違うそうです。
◆壮観！２３８人で描く『寄り添いマップ』
『寄り添いマップ』は４つ質問に答えるだけのシンプルなフレームワーク。
短時間でも、テーマからブレずに話し合えて、グループでのディスカッションにも、本当にオススメです。
◆課題に合わせて「こういうのどうですか？」
余談ですが、修学旅行のときも、全員にエンパシーライティングを描かせたわけではなく、須藤先生が、生徒さんにあわせて「この子の、この課題にはこれだ！」ということで
指導してくださったそう。
パワフルなエンパシーライティングが、さらに最高に生かされる場面に活用されて、効果が最大になった事例でした。
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